オープンバッジ

気仙沼まち大学運営協議会・アクティブコミュニティ塾での実践〈気仙沼の生涯学習を、デジタルバッジで証明〉

2026年3月、宮城県気仙沼市の「アクティブコミュニティ塾」がオープンバッジファクトリーを活用し、地域講座での学びをデジタル証明書で客観的に証明する取り組みを開始しました。


この記事は、生涯学習の学修証明や地域活動の実績可視化に関心をお持ちの自治体・社会教育施設・NPO担当者の方に特に読んでいただけたら嬉しいです。


 

地域の講座で学んだ時間は、参加した本人にとって確かな経験です。その事実を客観的に証明する手段にはどのようなものが考えられるでしょうか。

この問いに一歩を踏み出した組織があります。気仙沼まち大学運営協議会が運営する「アクティブコミュニティ塾」は、このたびオープンバッジファクトリーを活用したデジタル証明書の発行を開始しました。

◆ 気仙沼まち大学運営協議会とは

気仙沼まち大学

2011年の東日本大震災以降、宮城県気仙沼市では、復興とその先の未来に向けて多様なチャレンジャーによる取り組みが活発に行われてきました。それぞれの取り組みを体系的にまとめ、対話・協働・共創による「市民が主役のまちづくり」を体現していくべく2016年に「気仙沼まち大学構想」が立ち上がりました。
構想を推進していくための実働組織として「気仙沼まち大学運営協議会」も設立され、市民一人ひとりがチャレンジしやすく、応援し合える機運の醸成と、実践の伴走などを行っています。


その取り組みのひとつ「アクティブコミュニティ塾」は、気仙沼市が平成28年度から東北学院大学の協力のもとで実施しているまちづくり人材育成プログラムです。おおむね40歳以上の市民を対象とし、自治会・振興会やまちづくり協議会の活動・運営に役立つ内容をテーマとした連続講座を提供しています。令和6年度からは、各回の講座をどなたでも参加できるスタイルに変更し、地域に住む幅広い世代を受け入れています。
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◆ オープンバッジを導入した背景


従来は、塾の修了者には受講の実績を第三者に示す客観的な手段はありませんでした。
東北学院大学・稲垣忠先生との連携のもと、オープンバッジの活用が検討され、国際標準規格に基づくデジタル証明書の発行を開始。発行した組織の信頼性とともに、取得者の実績を客観的に担保できるようになりました。

 

◆ 令和7年度(第10期)の開催概要


令和7年度は、全5回の講座が令和7年11月から令和8年3月にかけて開催され、延べ131人が参加しました。各回のテーマは以下の通りです。

テーマ
第一回 自治会・まちづくり協議会の必要性と役割
第二回 地域運営スキルを高める
第三回 多様な住民の参加を目指して
第四回 地域運営にデジタルを活用する
第五回 自治会・まちづくり協議会の活動報告会

講師陣には、いちのせき市民活動センター長・小野寺浩樹氏、一般社団法人ワカツク代表理事・渡邊一馬氏、東北学院大学情報学部教授/地域連携センター長・坂本泰伸氏、そして気仙沼市長・菅原茂氏が登壇しました。

 

◆ 発行したバッジの内容

  • バッジ名称: 令和7年度アクティブコミュニティ塾(第10期)受講証明書

  • 発行元: 気仙沼まち大学運営協議会

  • 発行対象: 令和7年度アクティブコミュニティ塾(第10期)の全5回の講座を受講した方

  • 発行時期: 2026年3月

  • 取得条件: 「気仙沼市」と「東北学院大学」が共催する令和7年度アクティブコミュニティ塾(第10期)の全ての講座(全5回)を受講したこと

取得したバッジは、受け取った方のSNSや電子ポートフォリオに掲示できます。URLにアクセスするだけで、バッジの発行元・発行日・取得者情報を誰でも即座に確認できる設計になっています。また、オープンバッジは今後さまざまな形で市内で発行していく予定とされており、アクティブコミュニティ塾では今回の受講者が記念すべき第一号となりました。

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◆「地域の学び」を証明するということ


大学の卒業証書や国家資格には、証明の仕組みが整っています。一方で、地域の講座への参加や自発的な学習活動は、本人の言葉以外に証明する手段がない場合も多いです。
オープンバッジは、この空白を埋める技術として機能します。発行元の組織が責任を持って認定した内容が、改ざん不可能な電子証明書として記録される。受け取った人はポートフォリオやSNSに掲示でき、閲覧した人はURLから真正性を即座に確認できます。


気仙沼まち大学運営協議会の取り組みは、地域の学びをオープンバッジで客観的に証明できることを示した国内の先進事例です。生涯学習の可視化に課題を感じる自治体・教育機関にとって、実践的な参考モデルとなります。

 

Q. オープンバッジとはどのようなものですか?

A. オープンバッジは、国際標準規格(Open Badges)に基づくデジタル証明書です。 発行元・取得条件・取得者情報がURLから即座に確認でき、改ざんができない設計になっています。

Q. アクティブコミュニティ塾のバッジは誰が発行していますか?

A. 気仙沼まち大学運営協議会が発行元となり、オープンバッジファクトリーを通じて発行しています。

Q. バッジを取得するにはどうすればよいですか?

A. 令和7年度アクティブコミュニティ塾の全5回の講座を受講した方が対象です。

 

◼️ 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一環としての意義

本取り組みは、内閣府SIP第3期「ポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築(課題番号111)」における研究題目「生涯学び続ける社会における多指標・多観点・多視点による評価・認証システムの開発」(共同研究代表者:東北学院大学・稲垣忠)の一環として実施されます。


京都大学の緒方広明教授を中心とする研究チーム、株式会社内田洋行、そしてインフォザインの協力体制により、2027年度まで継続的な発行と効果測定を行い、日本全国の地域コミュニティに応用可能な「学びの評価モデル」の構築を目指します。


・SIPポストコロナ時代の学び方・働き方を実現するプラットフォームの構築のページ
  URL:https://www.jst.go.jp/sip/index.html
・プロジェクト概要ページ:https://eds.let.media.kyoto-u.ac.jp/sip3/project/inagaki/
・稲垣研究室のWEBサイト:https://www.ina-lab.net/

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◼️ オープンバッジファクトリーについて

オープンバッジファクトリー(Open Badge Factory)ロゴ

オープンバッジファクトリーは、フィンランドのOpen Badge Factory社が開発したデジタルバッジプラットフォームです。国際標準化団体1EdTech(旧IMS Global)が策定したオープンバッジ規格(Open Badges v3.0)に完全準拠しており、バッジの設計・発行・管理・検証をすべてクラウド上で行えます。

インフォザインは日本国内における独占販売代理店として、大学・高等学校・自治体・企業・学会・NPOなど、国内の組織への導入を支援しています。

▶ オープンバッジファクトリーの詳細・無料トライアルはこちら
https://www.infosign.co.jp/obf


 

◼️ 導入をご検討の方へ

株式会社インフォザイン ロゴ

「学びの実績を証明したい」「修了証をデジタル化したい」というご相談から、具体的な発行設計のご支援まで、幅広く対応しています。無料トライアルもご用意しています。

▶ お問い合わせ・資料請求はこちら|https://www.infosign.co.jp/obf
株式会社インフォザイン|https://www.infosign.co.jp/

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