学校教育

Education 4.0 - 未来に向けた学びの形

第四次産業革命により「教育システムも変革が必要であるという」認識が世界経済フォーラムにおいて示され、「Education4.0」という新しい教育手法の枠組みが提唱されました。 インターネット、AI、ビッグデータなどの先進的なテクノロジーを活用するとともに、教育に対する価値観を変革し、学習者の自主性、創造性、協働性を重視した学びの環境づくりを行うことで21世紀に必要なスキルや能力を身につけることができる教育システムを実現しようというものです。


Education 1.0 からEducation 4.0まで

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Education 1.0
古典的な教育スタイル
1人の教師が多数の生徒に向けて授業を行う、一方向的なもの
読み書き、計算、知識の習得が中心

Education 2.0
生徒主導の学習への移行
生徒が主体的に情報を収集し、自己学習を行う
コミュニケーションとコラボレーションの重要性が認識され始める

Education 3.0
学習者中心の教育(ラーニング)
学生同士が交流し、アイデアを共有する生徒を中心とした教育
教師の役割は、学生たちが相互に学び合い、共同で学習するように促すこと

Education 4.0
ICT活用による教育の進化
学習者主導、デジタル化、柔軟性、アクセシビリティ、および協調性を重視した教育形態が求められる。共創とイノベーションを目指した教育


Q1. What is Education 4.0?

Education 4.0とは何ですか?
Education 4.0は、教育の第4次産業革命とも呼ばれ、先進的なテクノロジーを活用して学習体験を個別化し、より効果的に学習成果を引き出そうとする教育の新しいアプローチです。

Education 4.0では、インターネットや人工知能、ビッグデータなどの最新テクノロジーを活用して、個人の学習ニーズに合わせたカリキュラムを提供します。また、オンライン学習や遠隔教育などの新しい学習モデルも導入されます。

学生が主体的に学び、自己評価し、自己改善することを奨励するアクティブラーニングの手法が採用されます。これにより、学生は単に知識を受け取るだけでなく、知識を深く理解し、応用する能力を養うことができます。

また、産業界が求めるスキルを身につけることができるよう、より現実的なアプローチを取っています。教育機関がより効果的な教育を提供し、学生がより効果的に学ぶことができるよう、教育システム全体の改革が進められています。


Q2. Why do we need Education 4.0?

なぜEducation 4.0が必要?

第四次産業革命の進展に伴い、経済や社会における変化が加速しています。これにより、今後の労働市場で求められるスキルや能力が変化していくため、従来の教育システムでは対応しきれなくなる可能性があります。

また、世界的に見ても、貧困や社会的不平等、環境問題など、解決が困難な社会問題が山積しています。教育システムがこれらの問題を解決するための解決策を提供することが求められています。

Education4.0は、テクノロジーを活用し、社会や経済の変化に対応できる幅広いスキルを身につけた人材を育成することを目的としています。


Q3. How is Education 4.0 different from previous stages?

Education4.0とそれ以前の段階の違いは?

Education4.0は、従来の教育に比べて、次のような点で大きく異なります。

1. 学習者主導:従来の教育では教師が中心となり情報を伝達していましたが、Education 4.0では学習者自身のニーズや興味に基づいてカリキュラムが作成され、学習者が主体となって学習を進めます。

2. 個別化された学習:学習者それぞれの進度やスキルレベルに合わせて学習をカスタマイズし、それぞれの学習者が自分に合ったペースで学習を進めることができます。

3.STEAM教育の強化:科学、技術、工学、芸術、数学(STEAM)の教育が重視され、これらの分野に通じた人材を育成することが目指されます。

4.テクノロジーの活用:Education 4.0では、オンライン学習、コンピューター支援学習、ゲーミフィケーション、AIなどの最新テクノロジーが教育に取り入れられます。

5.問題解決力の育成:問題解決力やクリティカルシンキングなどの高次元のスキルが重視されます。

6.協働的な学習:コミュニケーション、リーダーシップ、プレゼンテーション、プロジェクトマネジメントなどのスキルを身につけるとともに、チームで協力して学習を進めることが重視されます。

7.適応力:最最新のテクノロジーや異なる文化、言語、環境、政治的、社会的背景などへの適応能力が求められます。


Q4. How can we realize Education 4.0?

Education4.0を実現するには?

Education4.0を実現するためには様々な観点での取り組みが必要になります。

教員の教育:教員自身がEducation 4.0の概念と価値を理解し、新しい教育技術や教育理論について学ぶ機会を設けること。

カリキュラムの再構築:Education 4.0のフレームワークに基づき、STEAM教育やデジタルリテラシーなどのスキルを重視し、学習者の自主性や問題解決能力を育むようなカリキュラムを作成すること。

デジタルテクノロジーの活用:ジタルデバイスやオンラインプラットフォームを活用した学習を行う機会を増やすこと。

企業との連携:企業との連携を強化し、現場で必要なスキルや価値観を学習者

上記のような取り組みも必要ですが、最も重要なのは、教育に対する価値観の変革です。
Education4.0では、学習者の自主性や創造性、協働性が重視されています。
これらの価値観を教育の中心に据え、学習者が自ら考え、主体的に学ぶ環境を整えることが、Education4.0の実現につながります。


Q5. Can CBT contribute to Education 4.0?

CBTとの関わりは?

CBTによるアセスメントはEducation4.0を実現するために貢献できる可能性が十分にあります。

データに基づいた学習評価:CBTは学習者の解答データを収集し、その正確さや反応時間などから学習者の理解度や課題を把握することが可能です。これにより、学習者の課題や弱点を具体的に把握し、適切なサポートを提供することが可能になります。

フィードバックの迅速化:CBTにより、学習者が解答した問題に対して即座にフィードバックを提供することができます。これにより、学習者は自身の誤りを直ちに修正することが可能となり、学習の効率化が図られます。

学習成果の可視化:CBTは学習者の学習成果をグラフや表などで可視化することができます。これにより、学習者自身が自分の学習状況を把握し、自己評価を行うことが可能になります。

まとめ

日本では、内閣府が提唱する「Society 5.0」という概念もあり、各分野で技術の進歩を活用した変革を目指す取り組みが行われています。
その中で、教育システムに向けた視点での「Education 4.0」という視点はぜひ目指したい形です。
しかしながら、今現在の課題も理解し、Education2.0、3.0という段階も疎かにせず、丁寧に歩むことで、その先にEducation4.0を実現できるのかも知れません。

〈参照〉
WORLD ECONOMIC FORUM公式サイト
Defining Education 4.0: A Taxonomy for the Future of Learning
Education 4.0: Here are 3 skills that students will need for the jobs of the future
The Evolution of Education from Education 1.0 to Education 4.0: Is it an evolution or a revolution?

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