早稲田大学系属早稲田実業学校中等部・高等部で15年にわたり数学を教える鈴木先生は、2022年からWayground(旧Quizizz)を授業に取り入れています。「同じ問題を解くにしても、ゲーム要素が入るだけで生徒の取り組み方はここまで変わる」と語る鈴木先生に、導入経緯・実際の使い方・効果、そして現場から見えた改善要望まで伺いました。
※ Wayground(旧Quizizz)は、クイズ・スライド・動画・レッスンをインタラクティブに扱うことができるオールインワンの学習エンゲージメントプラットフォームです。世界1億人以上の教員・学習者に利用されており、2025年に「Quizizz」から「Wayground」へリブランドされました。
鈴木 祥之(すずき よしゆき)先生
早稲田大学系属早稲田実業学校中等部・高等部 数学科教諭
教員歴17年
今年は高等部1年で数学Ⅰ・数学Aを担当。高等部2年・3年では「早実セミナー」の探究の授業も担当。数研出版の高校教科書『数学シリーズ』、中高一貫校教材の執筆にも関わり、明治図書『数学教育』への寄稿も行う。専門は偏微分方程式論と数学教育、特に「数学活用」の実践研究。
鈴木先生:数学の授業においては、生徒が「数学を好きになる」「数学を学べるようになる」「数学を活用できるようになる」ことを心がけています。
日本の学生の数学学力はPISA等でも世界上位ですが、「数学ができる」という自己効力感や「数学を使って社会をより良くしていける」というビジョンを持てている生徒はOECDでほぼ最下位という状況です。受験数学が知識・技能に偏りすぎて「できたか・できなかったか」だけで評価されることが大きな要因だと感じています。
海外の数学教育を見ると、試験中に電卓や公式集の使用が認められていたり、「どう考えて解いたか」を文章で答える問題があったり、単元の応用として身近な題材(壁のペンキ塗りに必要な量を求めるなど)が必ず盛り込まれていたりします。学んだことを実用的に活かす場面が、常に設計されている。ここが日本の数学教育に足りない部分だと思っています。
鈴木先生:2022年に、ICT機器を活用しながら数学の授業をより面白くしたいと思って海外事例を探していたときに、当時のQuizizzを見つけました。本校では2017年頃から各教室にプロジェクターとShared iPadが設置され、Chalk & Talkからの脱却を目指していたタイミングでもあったんです。
導入前は「実際に授業でどう機能するか」に不安がありましたが、いざやってみると生徒が大いに盛り上がってくれて、数式もきちんと表示できたので大きな課題はありませんでした。
| 比較項目 | Wayground(旧Quizizz) | 他ツール |
|---|---|---|
| UIの雰囲気 | シック、中高生向け | ポップ、小学生向け |
| 選択問題 | ○ | ○ |
| 数式入力 | ○(有償版で対応) | △ |
| グラフ描画出題 | ○(有償版で対応) | × |
| ドラッグ&ドロップ問題 | ○(有償版で対応) | △ |
| スライドのインタラクティブ化 | ○(統合) | 別ツール |
| 動画のインタラクティブ化 | ○(統合) | 別ツール |
| AIによる問題自動生成 | ○ | △ |
| 各国の教育現場に即した機能追加 | 積極的 | グローバル統一路線 |
鈴木先生のコメント:「スライドをインタラクティブにするツール、動画をインタラクティブにするツール、クイズをリアルタイムでやり取りするツール——これらを個別サービスとして持つ会社はいくつもありますが、全部を一つのプラットフォームに統合しているツールであるところが決め手でした。」
鈴木先生:主に単元の復習で活用しています。試験前に演習プリントを配って解かせるより、Waygroundの「教師ペース」でクイズを出題して、リアルタイムでみんなでワイワイやりながら復習した方が、生徒の前のめり感が明らかに違うんです。
作題時間は30分〜1時間程度。最近はAIで自動的に問題を作成してくれる機能もあって、教材の写真やPDFを読み込ませるだけで類題を生成してくれる。以前は全部手打ちだったので、負担が格段に減りました。
運用パターンは2つあります。
Quizizz時代のデータもWaygroundにそのまま残っていて、2022年当時の生徒の解答状況まで今も見返せます。
鈴木先生:個々のログを一人ひとりの評価に使うことはあまりしていません。生徒には評価に縛られず、負荷なく学べる機会があるといいなと思っているからです。
ただ、クラス全体の正答率はよく見ています。たとえばある問題の正答率が63%だったら「ここは苦手にしている生徒が多い」と分かる。次の授業や補習をどう組み立てるか、テストでどこを重点的に問うかという指導設計の改善に使わせていただいています。
鈴木先生:一番印象的だったのは、単元が終わると生徒から「先生、Quizizzやらないの?」と言われるようになったこと。ゲーム要素が入るだけで、これだけ前向きに取り組んでくれるんだなと。
同じ「問題を解く」でも、みんなと一緒に解く喜びやランキングを競う面白さが加わることで、生徒の姿勢がまったく変わります。
鈴木先生:有償版で解放される数学系の出題機能が一番のお気に入りです。具体的には以下の3点。
これらのおかげで、単なる四択問題を超えた数学的に意味のある演習が組めます。加えて最近は、AIによる問題自動生成、スライド・動画のインタラクティブ化機能も追加されていて、活用の幅がさらに広がっています。
学校での本格導入のハードルについて:無料版はハードルが低く始められる一方、有料機能を学校全体で導入するには複数教科・複数教員の合意形成が必要になります。まずは機能の実感を広く共有する機会を増やすことが本格導入への近道だと感じています。
鈴木先生:引き続き数学の演習・復習で使いつつ、スライドや動画のインタラクティブ機能はまだ十分活用できていないので、これから試していきたいですね。
導入を検討している先生には、まず無料版でクイズを1つ作って授業で試してみることをお勧めします。AI機能を使えば教材のPDFや写真から自動生成もできる。「同じ問題を解く」だけなのに、生徒が前のめりに取り組む姿がすぐに見られるはずです。
ICT活用全体について言えば、デジタルとアナログは二項対立ではなく適材適所で補完し合うものです。大切なのは「何で学ぶのか」ではなく「何(目的)をどのように(手段)学べるようにするのが効果的か」を考えること。ツールは常に目的に対する手段でしかありません。先生方が授業をもっとこうしたい、生徒にもっとこういう力を身につけてほしいという想いを実現するために、Waygroundが役立ってくれると良いなと思っています。
Waygroundは、クイズ・スライド・動画・レッスンを一つのプラットフォームで扱える学習エンゲージメントプラットフォームです。世界1億人以上の教員・学習者に利用されており、2025年に「Quizizz」から「Wayground」へリブランドされました。
はい。中高生向けのシックなUIと、有償版で解放される数式入力・グラフ描画などの機能により、数学を含む中等教育の授業に適しています。早稲田実業学校中等部・高等部では2022年から数学の単元復習に活用され、参加率9割以上を実現しています。
ポップなUIで小学生向けに強みがあるものもありますが、Waygroundは中高生向けのシックなUIに加え、数式入力・グラフ描画・ドラッグ&ドロップなどの高度な出題機能、AI問題自動生成、スライド・動画のインタラクティブ化を一つのプラットフォームで統合している点が特徴です。
基本機能は無料版で利用可能です。数式入力・グラフ描画などの高度な機能は有償版で解放されます。学校での本格導入時には有償版の契約が推奨されます。
リアルタイム(教師ペース)実施の場合は不要です。生徒はコード入力のページか共有リンクからゲストとして参加できます。Google Classroom経由で配信する場合はアカウント紐付けでログが自動蓄積されます。
はい。Google Classroom連携などアカウント紐付けで実施した場合、生徒個別のログが蓄積されます。Quizizz時代のデータもWaygroundにそのまま引き継がれ、過去数年分の解答状況を確認できます。
慣れれば1セット30分〜1時間程度です。AIによる問題自動生成機能を使えば、教材の写真から類題を生成できるため、さらに短縮できます。
無料版の導入ハードルは低いですが、有償版を学校全体で導入する場合は複数教科・複数教員の合意形成が必要です。まずは特定教科・特定教員での実践から始め、実感を広げていくアプローチが有効です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学校名 | 早稲田大学系属早稲田実業学校中等部・高等部 |
| 所在地 | 東京都国分寺市 |
| ウェブサイト | https://www.wasedajg.ed.jp/ |
| 導入プロダクト | Wayground(旧Quizizz) |
| 導入時期 | 2022年(Quizizz時代から継続利用) |
| 主な活用場面 | 中等部 代数、高等部1年 数学Ⅰ・数学A 単元復習 |
| ICT環境 | 一人1台端末、全教室プロジェクター・Shared iPad |
【インフォザインより】
「問題を解く」という時間が、そこにゲーム要素とインタラクティブ性が加わるだけで生徒の姿勢が大きく変わる——鈴木先生のお話は、Waygroundが単なる「便利なクイズツール」ではなく、授業のエンゲージメントを設計するためのプラットフォームであることを示してくださっていると感じました。
数学の出題機能へのご要望、日本語入力・全角半角の課題、選択後の再提出ニーズなど、現場でしか見えてこない具体的な改善ポイントも、サービス向上の参考にさせていただきます。
取材にご協力いただきました鈴木先生、ありがとうございました。
(本記事は2026年7月に行ったインタビューをもとに作成しています。)
Wayground(旧Quizizz)は、クイズ・スライド・動画・レッスンを一つのプラットフォームで扱える教員向け学習エンゲージメントプラットフォームです。Google Classroom、Microsoft Teams、Canvas、Brightspace、Schoologyなど主要なLMSとの連携に対応しています。
インフォザインは日本国内における正規販売代理店として、小中高等学校・学習塾・大学・自治体など、国内の教育機関への導入を支援しています。
「授業のエンゲージメントを高めたい」「単元復習を楽しくしたい」「AIで作題の負担を減らしたい」——そんなご相談から、学校全体での導入設計まで幅広く対応しています。デモや無料トライアルもご用意しております。
▶ Waygroundの詳細・お問い合わせはこちら|https://www.infosign.co.jp/wayground
株式会社インフォザイン|https://www.infosign.co.jp/